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USB Type-Cポートで迷わなくて済む?Windowsの要件が更新

WHCPで新たに定められたUSB Type-Cの要件

 Microsoftは5月30日、Windowsハードウェア互換性プログラム(WHCP)において、Windows搭載モバイルPCが備えるUSB Type-Cポートの要件を定めたと発表した。USB Type-Cポートにまつわるユーザーの混乱を防ぐ目的があるとしている。

 USB Type-Cは、表裏のないコネクタ形状や多様な機能に対応することから利便性が高い一方で、ポートやケーブルなどを見るだけではどの機能が使えるか分からなかったり、規格や機能が複雑だったりすることから、ユーザーの混乱を招いている。こういった状況に対し、WHCPで一定の要件を定めることでユーザー体験の向上を図るという。

 同社はWindows 11バージョン24H2のリリースにあわせ、大きく2つの目標を定め、それにあわせてWHCPの要件を更新した。一部のオプション機能が必須となるなど、最低要件を引き上げている。なお、この要件はモバイルデバイス向けに定められるものとなる。

すべてのUSB Type-Cポートでデータ転送/充電/映像伝送が可能なこと

 USB Type-Cポートを搭載するすべてのモバイルデバイスは、WHCPに準拠するために全USB Type-Cポートで以下の要件を満たす必要がある。

  • USB-IF認証済みシリコンの採用
  • USB Power Deliveryによる充電のサポート
  • DisplayPort Alt Modeによる映像出力のサポート
  • Microsoftドライバスタック要件を満たすこと

40GbpsのUSB Type-CポートがUSB4およびThunderbolt 3との完全な互換性を確保すること

 40Gbpsまたは80GbpsをサポートするUSB Type-Cポート搭載のモバイルデバイスは、WHCPに準拠するために40Gbps超の全USB Type-Cポートで以下の要件を満たす必要がある。

  • 40Gbpsのフルスピード接続を維持できる能力
  • PCI Expressトンネルへの対応(外付けGPUやSSDとの互換性確保)
  • Thunderboltとの互換性確保
  • 最大2台の4K/60Hz映像出力のサポート
  • スリープおよび復帰における耐障害性(スリープ中でもトンネルなど接続を維持)
  • 最低15Wの給電機能