イベントレポート

変態のデュアルIntel Arc Pro B60カードから、Stream Deckの“モジュールだけ”まで~COMPUTEX注目製品総まとめ

あのメーカーとコラボしたゲーム端末を展示したAntec

 Antecブースには、AntecとAYANEOがパートナーシップを結んで販売しているポータブルゲーミングPCの「Antec Core HS」の最新モデルが展示されていた。

 展示されていたAntec Core HSの最新モデルは、ベースモデルとなる「AYANEO SLIDE」と比較してCPUがRyzen 7 7840UからRyzen 7 8840Uにアップグレードされている。ただし、CPUとしての性能は大きくは変わらずNPUの性能が向上しているのがポイントか。

日本でも購入しようと思えばできるAntec Core HSの最新版だ
裏面にはAYANEOの刻印もある

 また、Antec版「AYANEO POCKET MICRO」として開発された「Antec CORE MICRO」も展示されていた。SoCにMediaTek Helio G99を搭載するなど、基本的なスペックは共通だ。

こちらはAndroidが導入されている
AYANEO REMAKEロゴシールが貼り付けられていた

USB4やPCIeコントローラで注目集まるASMedia

 ASMediaは、新開発のPCIe Packet Switchソリューション「ASM58048」と、USB4デバイスコントローラ「ASM2464PDX」を展示していた。

ASM2464PDX

 今回リリースされたASM2464PDXは、既存のUSB4対応デバイスコントローラ「ASM2464PD」の拡張モデルである。ASM2464PDは主にNVMe SSD向けの1チップソリューションだったが、ASM2464PDXはNVMe SSDに限らず、汎用のPCIeデバイスをサポート。さらに、USB PD(Power Delivery)に対応した電源管理機能も備えており、ドッキングステーションやeGPUボックス、外部ストレージなどの用途にも対応可能だ。

 また、PCIeのレーン構成を柔軟に変更可能で、以下の組み合わせに対応する。

  • PCIe 4.0 x4:1ポート
  • PCIe 4.0 x2:2ポート
  • PCIe 4.0 x1:4ポート
  • PCIe 4.0 x1:2ポート+PCIe 4.0 x2:1ポート

 合計帯域はPCIe 4.0 x4の64Gbpsまでだが、USB4の仕様により40Gbpsが上限となる。これによってたとえばeGPUボックス(外付けビデオカード)のような単一デバイス向けはもちろん、SSD+LANといった複合デバイスも開発できるようになるだろう。

ASM2464PDXを搭載する周辺機器

 ちなみに搭載製品は既に市場に出回っており、先日PC Watchでもレビューしている。

PCIe 4.0 Packet Switch ASM58048

 続いて、PCIe 4.0に対応したパケットスイッチだ。TSMC 28nmプロセスで製造される。

 PCIeの帯域不足が課題とされる中、常時フル帯域を使用するケースは少ない。このパケットスイッチを活用することで、1つのPCIeポートの帯域を複数のデバイスで効率的に共有できる。LANハブやUSBハブのPCIe版と考えれば分かりやすい。

 今回展示されていたASM58048は、合計48レーン品となる。デモでは以下の構成で、合計48レーンを最大限活用していた。

  • 上り16レーン:ホストとの接続
  • 下り16レーン:NVIDIA RTX A4500(ビデオカード)
  • 下り16レーン:High Point製NVMe SSD RAIDコントローラ
ASM58048のサンプル
デモマシンの構成
SSDを高速で動作させつつ生成AIを使用するという想定
ASM58048はPCIe 4.0までの対応となるが、将来的にはPCIe 5.0に対応した製品も予定されている

ASM4242

 AMDプラットフォーム向けUSB4製品では、ASMediaのUSBホストコントローラ「ASM4242」が一般的だが、これはUSB4認定コントローラの選択肢がIntel以外ではASMediaのみだからだ。

ASRock、ASUS、BIOSTAR、Colorful、GIGABYTE、MSIといったメーカーがASM4242を採用している

Stream Deckの“モジュールだけ”を展示したElgato(コルセア)

 コルセアの子会社であるElgatoでは、看板商品のStream Deckに対応した新モデルが展示されていた。

Stream Deck MODULE

 Stream Deckの「モジュールだけ」のモデルだ。

 特に海外のユーザーからドライビングシミュレーター向けのカスタムボタンが作りたい要望が多く製品化に至ったという。

 自作システムに組み込むのはもちろんのこと、Stream Deck MODULEを組み込んで再販することも可能とのことだ。

 もちろんCADデータも公開されるため、購入前に自分の環境に合うか確認してから購入することもできる。

6、15、32キーのLCDボタンを搭載する3つのバリエーションが用意される
板とボタンのみでメーカーのロゴはない
壁一面にStream Deck MODULEを配置したデモ

Stream Deck SCISSOR KEYS

 Stream Deckはメンブレンキー採用により、隅を押すと反応しにくい場合がある。この課題を解決するため、ノートPCなどで使われるパンタグラフキー(シザーキー)を採用したのがStream Deck SCISSOR KEYSだ。

 さらに、1/4インチねじに対応し、市販のカメラアクセサリーで固定可能なシーンが広がる。

 こちらは最終確定しているわけではないが、9月頃発売予定とのことだ。

隅を押してもしっかり反応する

新型SSDやmicroSDカードを展示したKIOXIA

 キオクシアでは、開発中の新型ハイエンドSSDと定番商品のmicroSDカードの新モデルが展示されていた。

EXCERIA PRO G2

 EXCERIA PRO G2は、PCIe 5.0に対応したハイエンドSSDだ。コントローラは非公開だが、同社の過去製品から推測されるPhison製の新型コントローラ「PS5028-E28」が採用されている可能性が高い。

シーケンシャルリードは14GB/sオーバーがターゲット

EXCERIA G3

 キオクシアの定番microSDカードの第3世代モデル「EXCERIA G3」シリーズが開発中だ。ベースモデルのEXCERIA G3は読み込み速度が向上し、上位モデルのEXCERIA PLUS G3は読み書き速度が向上している。

 ただし、この速度を最大限に引き出すには、高速転送規格のUHS-I DDR225モードに対応したカードリーダが必要だ。キオクシアでは、UGREEN製カードリーダ「CM891」、「CM892」で性能を測定しており、2025年後半の発売を予定している。

項目EXCERIA PLUS G3EXCERIA G3
容量64/128/256/512GB/1TB64/128/256/512GB/1TB
最大読込速度225MB/s※(100MB/s @SDR104 mode)160MB/s※(100MB/s @ SDR104 mode)
最大書込速度150MB/s※(90MB/s @SDR104 mode)50MB/s *¹
スピードクラスC10/U3/V30C10/U3/V30
アプリケーションパフォーマンスクラスA2A2
注記:※1 UGREEN製カードリーダ(CM891/CM892)での測定値
定評のあるシリーズで、性能向上が期待される

注目のデュアルIntel B60の基板が拝めるMAXSUN

Intel Arc Pro B60 Dual 48G Turbo

 Teclast傘下のMAXSUNのブースでは、Intelが会期中に発表したGPU「Intel Arc Pro B60」を2基搭載したビデオカード「Intel Arc Pro B60 Dual 48G Turbo」を分解した状態で展示している。

 このカードのユニークな点は、PCIe x16スロットに対応しているものの、実際は2つのPCIe x8レーンが独立しており、それぞれのGPUがそれぞれレーンを介してPCと接続する点。カード上はスイッチが非搭載なので、BIOSがレーン分離をサポートしている必要がある。実際のカードでも、2つのGPU集版がほぼ同じパーツ配置であるのが確認できる。

 メモリはそれぞれのGPUが24GBで、合計48GBを実現している。ビデオメモリはSamsungの16Gb GDDR6「K4ZAF325BC-SC20」だった。なお、映像出力はHDMIが2基、DisplayPortが2基だが、HDMIとDisplayPortが1セットずつそれぞれのGPUから出力する仕組みだ。

 デュアルGPUだが、2スロットに収まるサイズで、シロッコファンやベイパーチャンバー。ヒートパイプを採用したクーラーを備えている。

MAXSUNブースでの展示
Intel Arc Pro B60 Dual 48G Turbo
カード背面
搭載メモリはK4ZAF325BC-SC20
映像出力は1つのGPUにつき2ポート
搭載されるクーラー

MS-Terminator B850BKB WIFI

 MAXSUNのもう1つ注目製品は、AMD B850チップセットを搭載したMini-ITXマザーボード「MS-Terminator B850BKB WIFI」だ。特徴的なのは、ビデオカード用のPCIe 5.0 x16スロットが背面に配置されている点である。ライザーケーブル不要で見た目がすっきりし、トラブル軽減が期待できる。ただし、対応ケースが必要だ。

裏面にPCIe 5.0 x16スロットがある
スロット部を拡大
ケースとビデオカードを取り付けるとこのようになる

コラボマウスも展開のNoctua

 日本でも熱心なファンが多いNoctuaのブースでは、定番商品に加え、新型のコラボマウスやオールインワン水冷クーラーのプロトタイプが注目を集めていた。

 また、昨年(2024年)に引き続き二相サーモサイフォンクーラーもアップデートされており、引き続き注目していきたい。

Pulsarコラボマウス

 軽量マウスで知られるPulsar Feinmann F01に、Noctua製の小型ファン「NF-A4x10 5V PWM」を搭載したコラボモデルだ。

一目でNoctuaカラーと分かるところもポイントだ
センサーやスイッチなど、元モデルのPulsar Feinmann F01と同じだ

NF-A12x25 G2

 3月の秋葉原イベントで「次世代120mmファン」として展示されたNF-A12x25 G2は、パッケージも完成し、2025年6月の発売を予定している。なお、「chromax.black version」は2026年の第1四半期に発売となる。

140mmのNF-A14x25 G2の弟分がようやく発売される

オールインワン水冷クーラー

 これまで未参入だったオールインワン水冷クーラー市場にNoctuaが参入する。Asetek G8 V2ポンプユニットを採用し、カバー内に3層吸音フォームと同調質量ダンパー(TMD)を搭載することで、ポンプの動作音を軽減する。

 同調質量ダンパー(TMD)は、台北の観光スポットとしても有名な台北101の球体こと「ウインドダンパー」と同じ原理で、振動とは逆方向に動く重りが揺れを打ち消す仕組みだ。

 水冷クーラーの小さなポンプ空間に、音を軽減する三層吸音フォームと振動を抑えるTMDが一体となって組み込まれている。防音構造は柔らかい吸音材が音を吸収し、硬い層が低い音を遮断する仕組みになっている。この防音構造の一部がTMDの質量として機能し、振動を相殺している。この吸音材とダンパーによる振動制御により、通常のポンプと比べてノイズが平均5.7dB(A)低減され、より静かな動作を実現しているという。

 発売は2026年の第1四半期とのことだ。

三層吸音フォームと同調質量ダンパー(TMD)の説明
モックアップの展示のみで実機動作デモはなかった
写真右のスポンジのようなものが3-layer soundproofingこと三層吸音フォームだ。会場には3Dプリンタで出力したサンプルしかなかったため柔らかさなどは不明

二相サーモサイフォンクーラー

 二相サーモサイフォンクーラーのプロトタイプは、昨年から大きくは変わっていないが、いくつかの改良が施された。

 主な変更点は、ヘッド形状の変更により冷媒の状況を確認可能になったこと、ベースプレートの形状変更、そしてラジエータサイズが240mmから360mmに拡大したことだ。

Phisonも発熱を抑えたPCIe 5.0対応SSDコントローラ投入

 フラッシュメモリーのコントローラからストレージのOEM/ODMまで製品手がけるPhisonは、主に新型ハイエンドコントローラとなる「PS5028-E28」を中心に展示していた。

PS5028-E28

 昨年はメインストリーム向けの「PS5031-E31T」を中心に展示していたが、今年はハイエンドのPS5028-E28が主役として展示された。PS5028-E28は、PCIe 5.0対応の初期コントローラとして採用されたPS5028-E26の後継製品だ。

 PS5028-E26は発熱が課題だったが、PS5028-E28は製造プロセスをTSMC 12nmから6nmに微細化。これにより性能向上と発熱抑制を実現している。

 特に競合となるSilicon Motion(SMI)の「SM2508」よりもランダムリード/ライトの性能が高いところを強調しており、今後の採用製品の実力に期待したいところだ。

PS5028-E28のサンプル基板
PS5028-E28のスペック表
Ryzen 7 9700XとROG CROSSHAIR X870E HEROを使ったデモ環境
MSIのゲーミングノート Raider GE78 HX 14VGGを使ったデモ環境。4隅のグラフは競合のS社こと競合のSilicon Motion(SMI)のSM2508との消費電力比較で省エネ性能もアピールしていた

3,300W電源を展示したSUPER FLOWER

 PCの消費電力はどんどん増えているが、それを支える電源で最高用量はどれくらいなのだろうか?……ということで最大容量を調査したところ、最も高い容量の電源はSUPER FLOWERの「LEADEX PLATINUM ATX 3.1 SF-3300F14HP 3.1」で、3,300Wだった。

LEADEX PLATINUM ATX 3.1 SF-3300F14HP 3.1
ここまでの容量になると、100Vでの動作は考慮されておらず、200~240Vの間で動作する。主に12Vレールに特化した仕様

ハイエンドSSDコントローラを低発熱で成功したSilicon Motion、今度はメインストリーム向け

 フラッシュメモリのコントローラを手がけているSilicon Motion(SMI)は昨年のハイエンド向けとなるSM2508に続き、今年はメインストリーム向けの「SM2504XT」を中心に展示をしていた。

SM2504XT

 メインストリーム向けのSM2504XTは、上位モデルSM2508と比較して以下の仕様となる。

  • NANDフラッシュ向けにPCIe 5.0 x4、4チャンネル(SM2508は8チャンネル)
  • プロセッサ:ARM Cortex-R8 3コア(SM2508は4コア)
  • DRAMサポート:なし(SM2508はDDR4/LPDDR4対応)
SM2504XTSM2508
シーケンシャルリード11.0GB/s14.5GB/s
シーケンシャルライト11.5GB/s14.6GB/s
ランダムリード170万IOPS250万IOPS
ランダムライト200万IOPS250万IOPS

となり、性能こそ抑えられているが、PCIe 4.0のSSDよりは高速なこともありコストパフォーマンスの高い製品が期待できそうだ。SM2508に引き続き、TSMC 6nmプロセスを採用しており発熱は抑えられているという。

 ライバルとしてはPhisonのPS5031-E31TやMaxioのMAP1802あたりだろう。

SM2504XTとSM2508のライブデモ環境が用意されていた
昨年のCOMPUTEXで登場したSM2508を採用した製品がズラリ
SM2504XTのライブデモで使用されていた基板。当然ファンレスだ

SM2324

 「SM2324」は、USB4にネイティブ対応したポータブルSSD向けコントローラだ。

 最大32TBに対応し、USB PD 3.1コントローラを内蔵している点が特徴だ。

SM2324のスペック
SM2324のデモボード
SM2324はUSB4なので、対応環境であればPCIe経由のNVMeのSSDとして認識する

SM2708

 新製品ではないが、話題のSD Express向けコントローラ「SM2708」も展示されていた。

 このコントローラは現在使用されているSD7.1(PCIe 3.0 x1)の先となるSD8.0※(PCIe 3.0 x2)での通信もサポートしている。

※SD8.0はPCIe 3.0 x2、PCIe 4.0 x1、PCIe 4.0 x2のいずれかの転送速度に対応する必要がある。microSDサイズは現状x2こと2レーンに対応していない。

Nintendo Switch 2に対応と明記されていた。サンプルとしてLexarのmicroSD Expressが展示されていた

Nintendo Switch2向けmicroSD Expressカードの展示

 Nintendo Switch 2がmicroSD Expressを採用したことで、フラッシュストレージメーカーは対応を強調した展示を行なっていた。

ADATA

 ADATAは256GBと512GBをラインナップしている。展示でもSwitch 2 READYをアピールしていた。

ADATA Premier Extreme microSDXC SD7.1 Express カード

AGI

 AGIは128GB、256GBをラインナップしている。日本ではAmazon等ECサイトで取り扱うとのこと。現時点でOCNオンラインショップやジョーシンなどで取り扱いを開始している(在庫はないようだが)。

写真右上がmicro SD Expressカードとなる

Lexar

 Lexarは256GB、512GB、そしてほかのメーカーではあまり見ない1TBのmicro SD Expressまでラインナップしている。とにかく容量が欲しい読者は狙い目と言えそうだ。

ポップパッケージが特徴のPLAYとは違い、PLAY PROはいかにもゲーミングといった印象のパッケージだ

Silicon Power

 Silicon PowerもLexarと同じく256GB、512GB、1TBまでラインナップしている。同社らしい攻めた価格で日本に投入してほしいところだ。

レインボーなカラーリングが特徴

水冷ミニPCなどを展示したThermalright

 Thermalrightといえばクーラーというイメージが強いが、今年のCOMPUTEXではひと味違った展示が目に付いた。

水冷ミニPC

 特徴として、全モデルにミニディスプレイを搭載し、CPUの温度やクロックの表示が可能だ。バックグラウンドではGIFアニメや動画も再生できる。

CNC削り出しの筐体。ハンドル付きだが、持ち上げることは禁止されていた。底面のRGBがアクセントになっている
92mmのラジエータを搭載したモデル
内部構造がよくみえるモデル。写真前面にラジエータ、その後ろにウォーターブロック、底面にウォーターポンプといったパーツの配置具合だ。
240mmのラジエータを搭載したモデル

ケース

 続いてはThermalrightが手がけるPCケースだ。ケース側面に9型のIPSディスプレイを搭載。CPUクーラーとして同社のオールインワン水冷クーラーを採用し、8型のIPSディスプレイを搭載している。

 湾曲デザインのOLEDタイプのディスプレイも用意される。ディスプレイはUSB Type-Cで接続されるようだ。

ケースの上に乗っているディスプレイが湾曲デザインのものだ

ジム・ケラー氏率いるtenstorrentもブース出展

 AMDのZenアーキテクチャを設計したジム・ケラーがCEOを務めるtenstorrentでは、AIプロセッサ「Wormhole」を搭載したPCIeカードを展示。さらに、開発中のRISC-V CPUチップレット「Athena」や低消費電力AIチップレット「Quasar」のロードマップを紹介していた。

 チップレットなので、たとえばCPUとAIを組み合わせた構成を作りたい場合は、Athena+ Quasarをインターコネクトで接続しパッケージに統合するといったことが可能になるだろう。

 RISC V CPUのAthenaについては「ジム・ケラーデザイン!」と強調していたのできっとすごい物が出てくると期待したいところだ。

RISC-Vのブースの中に展示があった
第3世代となるQuasarとAthena

Thermaltake、4面ディスプレイ搭載水冷クーラー

MINECUBE 360 Ultra ARGB Sync

 「MINECUBE 360 Ultra ARGB Sync」は、4面液晶ディスプレイを搭載したファンを搭載したオールインワン水冷クーラーだ。

 ディスプレイのサイズは3.95型で解像度は720×720ドットだ。

Minecraftを彷彿とさせる名前だが、コラボは未確認だ
1面はスリットになっている
上に持ち上げて取り外すとファンが登場する

Project: Edge

 MINECUBE 360 Ultra ARGB Syncと組み合わせて使いたいアイテムがこの「Project: Edge」だ。ファンの側面にディスプレイが組み込まれており、非常にユニークなアイテムだ。

特許取得済みのMagForce 2.0に対応しており、配線を最小限にしてファンをデイジーチェーンすることができる

COMPUTEX TAIPEI 2025振り返り

 アジア最大級のICT見本市であるCOMPUTEX TAIPEI 2025は、例年より早い5月20日~23日に開催され、アメリカ、韓国、日本、中国、インドを含む152カ国から86,512人の業界関係者が来場した。

 昨年の来場者数は85,179人だったこともあり、同水準の来場者数だったと言えるだろう。

 会場の状況だが、今年はホール1「TaiNEX 1」とホール2「TaiNEX 2」をフルで活用していたイメージがあり、今までのようにTaiNEX 1にいればだいたいOK!というわけにもいかず、何度も往復をすることになった。

 筆者は2日目から参加したが、会期中は天気が良く、夜間を除き雨も少なく、快適に過ごせた。

日中のハイアット-南港間の移動は負担が大きかった
COMPUTEX期間中はアップルマンゴーの季節が始まる時期になるため、筆者はマンゴーがエネルギーになる
また、同時期は台湾のライチこと玉荷包(ぎょっかほう)の季節でもある。マンゴーは夏の終わりまで食べられるが、ライチは1カ月ほどで終わってしまうため市場で買っておきたい。ホテルの冷蔵庫に入れて冷やしてから食べると最高だ

 今回、編集部より「コンパニオン撮ってきてよ」と無理難題を押しつけられたが、いわゆるコロナ後のCOMPUTEXにコンパニオンは「ほとんど居ない」のだ……。

 その代わり、願い事を書いてコンピュータの隣に置いておくと縁起が良いとされるお菓子の乖乖(guai guai)の写真で我慢してほしい。会場ではCOMPUTEXとコラボしたパッケージもあり台湾人の乖乖への本気度が伺えた。

つい興奮して40枚くらい連写してしまった

 来年のCOMPUTEX TAIPEI 2026は6月開催に戻り、6月2日~5日の4日間開催予定だ。

 会場は現在の南港展覧館のホール1/2に加え、久しぶりに台北世界貿易中心(TWTC)も会場に加わり、2会場制に戻ることになる。さらなるスケールアップが予想され、そもそも4日で回りきれるのか……?といった不安は正直あるが、来年は一体どんな進化があるのか楽しみで仕方ない。

それではまた来年!!!